工場では、空調機能が稼働して自動で最適な室温を保ち、人間の代わりにロボットアームが規則正しく動いて部品を組み立てているーーそんな光景は、しばしば「近未来的」と表現されます。
しかし、機械の頭脳が生産現場を管理する光景は、すでに現実のもの!
株式会社江口電機では、空調システムや工業用ロボットなどの自動制御装置の設計・製作を通して、日本のものづくり現場の「頭脳」を担っています。
そんな専門性の高い分野を、大学生のみなほさんがじっくりとインタビューしてくれました!
目次
知られざる自動化・省力化のパイオニア


エンジニアリング部SEグループ。社歴6年目。岡山大学を卒業後、江口電機の雰囲気の良さに惹かれて就職を決意。マイブームはVTuberグループ『にじさんじ』の推し活。新たなVTuberの登場に胸が熱くなっている。

岡山県倉敷市出身の大学3回生。持ち前の好奇心と探求心で、さまざまな業界・業種に興味津々。「伝えること」や「教えること」に興味があり、テレビ・メディア業界を中心に就活中。
知るほどに興味深くなる自動制御技術

様々な製品を取り扱う






そこで、センサーと画像認識装置を組み合わせると、斜めになっている部品も掴むことができるようになります。
弊社の業務では、こういった自動化省力化装置を提案・納入しています。
ものづくりの現場から、社会課題と環境問題にアプローチ



毎年気温が上がる中、工場の労働環境はどんどん過酷になっています。既に空調を工場に導入している会社もありますが、そこまで手が回らない企業がほとんどです。熱中症で人が倒れると、「ここでは働けない」と従業員が辞めてしまい、たちまち製品が作れなくなります。
ただ、工場の構造上、空調システムを簡単に導入できない場合もあるのです。制約のある工場でも導入できる特別な空調機器を弊社では取り扱っており、労働環境改善に注力しています。


近年、少子高齢化で労働人口が急激に減少しています。引退する人は多くなる一方で、若者は入ってこないのです。そのため、人が担っていた作業を自動化する需要が生まれています。
また、昨今では脱炭素にも注目が集まっていますね。たとえば、電気モーターを1時間回して1個の製品をつくるよりも、30分で1個つくる方が電気を消費しなくて済みます。化石燃料を燃やしてつくった電気を消費するということはCO₂を発生させていることと同義です。つまり、それだけ脱炭素化を進められているということなのです。
単純な話ですが、20年前の電気モーターと最新式の省エネ電気モーターでは電気の消費量が全然違いますから、省エネ機器の導入サポートも行っていきます。


小さい工夫の積み重ねで余分な電力消費を数十%削減できた企業様もあります。長年蓄積してきた自動化・省力化の技術を用いて、ものづくり現場にある社会課題や環境問題を解決し続けていきたいですね。これはもう、弊社の使命だと思っていますよ。

じっくりと着実にすすむ、髙橋さんのキャリアステップ
初めての設計業務も、持ち前の探究心でしっかりと深掘り





また、配電盤は内部に使用される電線の材質によって曲がりにくい場合があるので、電線の通り道を広めにつくってあげています。不備があると後から製品そのものが作り直しになってしまうので、どこにどんな部品を配置するかきちんと考えながら設計しないといけません。



私は経済学部で学んでいたため、日経新聞の記事をまとめたり、経済動向を調査したりと、江口電機の事業とはずいぶんかけ離れた勉強をしていました。いわゆる“文系”の私が、“理系”の企業に入ってもいいのか不安でした。そのため、採用担当の方に「電機のことは分からないですが、それでもいいですか…?」と尋ねたのですが、「全く問題なし、大丈夫!」と即答してもらえたんです。そのおかげで、「とにかく挑戦してみよう!」という気持ちで入社を決めました。


私は子どもの頃からイラストを描くことが好きで、それに伴い図形を見たり描いたりするのも好きでした。就活の時に得意分野をしっかりとアピールしたので、現在の設計業務につけたのだと思います。企業側にとっても、適性を見極める指標になると思いますので、好きなことや得意なことは積極的に発信していくことは大切です。





先輩にサポートしてもらいながら、自身で応募した社外研修にも足を運び、社内外から情報を集めながら業務にあたりました。その時は学ぶことが多く大変でしたが、今となっては取り組んで良かったと思っています。
毎日が発見の連続だからこそやりがいを感じる



正直、入社当初は図面をみても、それが何を表しているのか全く分かりませんでした。それが、部品の設計図をコピーしたり基本的な構造の小さな制御盤を設計したりと、段階を踏んで教えてもらえたおかげで、今では図面を見ただけで製品になった姿が分かるようになったのです。




また、チームで設計に取り組んでいるため、日々協力し合うことのやりがいも感じています。
広い視野で、自分を活かせる場所を探して


また、合同説明会の時だけで自分に合う企業を見つけようと思いがちですが、会場は広いので時間も体力も消耗します。さまざまな企業に興味を持って、少しずつでもいいので日常的に仕事の内容などを調べてみてください。


(編集:森分 志学/執筆:杉原 未来)
株式会社江口電機 代表取締役社長。最近一番嬉しかったことは、岡山県のサッカーチーム「ファジアーノ岡山」のJ1昇格と開幕戦からの連続勝利(インタビューは2月末)。2023年からスポンサーとなり、スポンサーチケットは社員に抽選で配布しているのだとか。