世界で活躍する自社製品! メイドインジャパンにこだわるメーカー・カーツ株式会社

  • #岡山の企業ってどんなことしてるの?

公開日 2023.03.14

「英語を使った仕事をしてみたい」「海外に関わる仕事をしてみたい」
「日本製の商品を、世界に広める仕事をしてみたい」

と考える学生さんも多いのではないでしょうか?

岡山にある魅力的な企業、その企業活動や働く人たちについて高校生が紐解いていきます。本記事では、岡山学芸館高校の「課題研究連続講座」として、高校生がカーツ株式会社さんにインタビューワークを行い、カーツの青山さん(営業開発部)・鶴海さん(海外営業部)・小野田さん(総務部)に語っていただいたことをご紹介します。

 

海外から評価されているメイドインジャパン芝刈機

創業100周年を迎えた園芸機器製造メーカー

――カーツ株式会社さんの事業について教えてください。

 

1922年創業、現在は2022年に創業100周年を迎え岡山に本社、熊本に営業所、台湾に事業所をかまえる園芸機器製造メーカーです。

岡山市で灯油エンジン発動機の製造メーカーとして設立、1960年以降、草刈機、芝刈機などの園芸機器の生産を開始、海外事業を開始したのが1971年です。売上高の約9割が輸出を占めています。

 

――御社の特長を教えてください。

 

4つの特長に分けてお伝えします。

【メイドインジャパン】日本製ならではの品質の高さ、ブランド力が海外で評価されています。

 

【直接貿易】直接海外のお客さまと交渉し、世界50カ国以上に輸出をしています。輸出が売り上げの約9割を占めています。コロナ禍で直接訪問することが難しくなりましたが、以前はどこへでも出張に行ってました。私は中南米を担当していたこともあり、コロンビアやボリビア、パナマへも行ったことがあります。

 

【製造メーカー】製品の設計開発から製造販売迄、すべてを行っています。

 

【地域密着】サッカーチームであるファジアーノ岡山さんのスポンサーや、西大寺の裸祭りにも、社を挙げて参加させていただいています。商売のみならず、地域との密着にも重きを置いている会社です。

 

――どんな草刈機を輸出しているのですか?

 

主にヨーロッパで使用される四輪タイプの芝刈機を主力製品として輸出しています。本格プロ向けの製品ということが最大の特徴です。そのため一般のホームセンターで売られているものと比べて、頑丈な構造です。

芝刈機

 

――ほかには、どんな製品があるのですか?

 

園芸関係では、オーガーという穴を掘る製品があります。農家さんがビニールハウスの杭を打つとき等に使ってもらっています。そのほかには、ブロワーという空気を飛ばす機械など、さまざまな園芸製品を取りそろえています。

 

当社独自の加工技術を活かして、草刈機の先端につけるトランスミッションも世界中に販売しています。LSDという自動車用アフターパーツも加工技術を活かし、製造販売しています。

 

新たなチャレンジを続ける

――どんな新商品があるのですか?

 

人工芝管理機です。スポーツの分野において、人工芝市場が急成長しています。学芸館さんのサッカー場も、人工芝ですよね。

 

人工芝人気の理由をお伝えしますね。天然芝と比べ、メンテナンスの手間がかからず、散水にかかるランニングコストを抑えることができます。また、クッション性に優れているため、けがのリスクが減ります。

 

とはいえ、ちゃんとメンテナンスをしてあげないと、人工のものは経年劣化してしまうので、少しでもケアしてあげることによって、長持ちさせることができる。その専用機械が人工芝刈管理機です。

 

――本当に様々な製品をつくっているのですね。

 

草刈機、芝刈機、人工芝管理機などさまざまな製品を開発し、2022年で創立100周年を無事迎える事が出来ました。

 

100年前にエンジンメーカーとして会社を立ち上げたのですが、再びエンジンを開発し、製品化することに成功しました。「KAAZ Engine Spirit」という新たな経営理念を掲げ、次の100年に向かって進んでまいります。

 

世界50か国に広まるきっかけ

世界50ヶ国に輸出

――海外進出のきっかけを教えてください。

 

1922年に創業、1960年に芝刈機・草刈機の製造販売を開始、先代社長が海外視察をした際、芝刈機の需要の高さがわかったことがきっかけです。目を向けるべきは、世界市場だと思ったそうです。

 

――海外での需要の高さは、どんなところで感じるのでしょうか?

 

海外の方は、草に重きを置いているんですね。わざわざ芝刈屋さんを呼んで庭を整え、「うちの庭はこんな感じです」という庭自慢文化があります。

 

――海外の庭は、日本の庭とは違いますか?

 

海外の庭は敷地も広いしとても綺麗ですよ。

 

――世界50か国に広まるきっかけは何だったんですか?

 

先代社長が海外視察をし、芝刈機を広めていくうえで、後に主力代理店となるフランスのキーマンとの出会いがきっかけで、その方の人脈を活かし全世界へネットワークを広げる事が出来ました。

その後、ボリビアから「カーツの製品に興味があります」というメールが来たり、都度興味のあるお客様との商談を経て代理店を増やしていきました。

 

海外出張の面白さとは

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海外出張では、カーツの商品を輸入してディーラーへ販売する代理店へ訪問します。

 

私の担当の場合、1週間程度の期間で欧州各国自らアレンジしたレンタカーで移動するので、様々な経験を通じて人生経験値を積み上げる事が出来ました。

 

――国によって、芝刈への意識は違いますか?

 

違いますね。ヨーロッパのお客さまは美観への意識が高いです。単純に草を刈るのではなく、より綺麗にみせようとします。

 

――海外出張の様子を教えてください。

 

海外出張へ行ったら、空港でレンタカーを借りて、ひたすらあちこち回ります。具体的にはフランス、ベルギー、ドイツが私の担当です。

日本では味わえない海外の独特な雰囲気もあり、仕事ではありますが、学べる事がたくさんありました。

 

他にも聞きたいカーツのあれこれ

――新商品開発担当の方に伺います。新商品開発のポイントは?

 

その商品がないと、成り立たない環境をつくっていくことです。たとえば、「人工芝は、芝とくらべて長く使うことはできますが、メンテナンスが必要です」と足を運んで伝え続け、営業活動を通じて需要を生み出します。メンテナンスのために、人工芝刈管理機が自動的に必要になるサイクルをつくります。

 

――総務の方に伺います。総務の仕事とは?

 

会社全般のオールラウンダーです。部門間の垣根を超え、会社全体を支える役割をしています。

 

――義務教育の英語は、将来役に立ちますか?

 

もちろんです。自分の人生はどこでどうなるかわからないので、英語ができると、英語に携わる仕事が選択肢の中に増えます。私たちは経済学部や工学部出身で、もともと英語は苦手でしたが、お客さまとの会話やメールを通じて、日々勉強して習得しました。

 

――女性の働きやすさは、いかがですか?

 

製造業って活気があって働きやすくおすすめです。草刈機などの専門知識がなくても大丈夫ですよ。専門知識を持たずに入社する人が大半です。

様々な製品ラインナップ

 

お三人の学生時代エピソード

なぜ、県外の大学に進学したのか

――県外の大学に進学した理由を教えてください。

 

父が大阪の大学に通っていた話を聞いていたので、県外の大学に進学したいと思っていました。一度、実家を離れてみたいという想いもありました。

 

「男の子は、県外に経験をしに行きなさい」と言われたことが、一番のきっかけです。とくに、大阪を意識していたわけではありません。

 

大学で何を学ぶのかも決まっていなかったので、経済学部を受験しました。結果的には、「自分で生きていく」をはじめて体験することができました。実家にいたら、親が色々してくれるので、それがはじめてなくなった感覚というのは新鮮でした。

 

兄が、親元を離れて下宿をしていた事もあり、私も一人暮らしをしてみたいという憧れがありました。怖さはありましたが、何でも1人でできる自由な時間がある憧れのほうが強かったです。

 

――県外の大学に通ってみて、気づいたことはありますか?

 

岡山とは違う文化に触れられたのは良かったと思っています。岡山に住んでいると、情報が県内に限られてしまうので、県外の住民だからこそ知っている情報を入手しやすくなりました。県外の友人に新しくできた美味しいお店などを教えてもらえたり、県外へ行くことに対するハードルが下がりました。

 

卒業後、県外に行くきっかけができました。交通費はかかりますが、大阪・京都・鳥取・福岡など全国に人間関係ができたのは、県外の大学に進学したからこそだと思っています。

 

もうひとつ、県外の大学での人間関係は不安じゃないですか?類は友を呼ぶので、安心してください。私は、高校の友人と似たような人に出会いましたよ。

 

奈良、京都、石川など全国各地からいろんな人が集まっていたので、各地の文化について話を聴きました。自分を成長させるために、役に立ちました。

 

また、最初に仲良くなったのは、岡山出身の人でした。過去サッカーで対戦したことがあり、意気投合。一緒にサッカー部に入ったという、そんなご縁もありましたよ。

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岡山にUターン就職した理由

――岡山にUターン就職した理由を教えてください。

 

長男だったからです。また、大阪よりも岡山で活躍するほうがビジネスマンとしての敵が少なさそうだと思ったからです。たとえるなら、大きいかたまりの中で6位をとるよりも、小さいかたまりの中で1位をとりたいという想いがありました。

 

大学生活では自分で生活費などを稼ぎ、一人暮らしをする経験をしたので、一人暮らしの大変さを感じていました。それに岡山には、両親・友人がいるという安心感があったこともUターン就職のきっかけです。

 

生まれ育った岡山で就職をしたいという想いが、一番強かったです。新卒のときは、県外の卸売業の会社に就職しました。

 

はじめは一人暮らしも新鮮味があって楽しかったんですが、実際に転々とすると、難しい事もでてきます。今後、結婚し子どもが産まれたときに、全国を転々とする働き方でよいのかと悩みました。マイホームをかまえて、自分は単身赴任をするケースもありますが、私は、休みは子どもと一緒に遊んであげたいなと思いまして。自分自身も、そういう家庭で育ったので。

 

また、年齢を重ねるにつれ、親のことが心配になってくるので、親の近くに住みたいと考えました。

 

――カーツの皆さん、ありがとうございました!

 

(編集:横山 麻衣子)

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