進路を選ぶ不安にみんなで向き合う!生き方百科読書会リポート

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公開日 2023.09.29

進学、就職といった大きな自分のキャリアの分かれ道に突き当たったとき、みなさんはどのように考えてきましたか?私の場合は家族や先生、先輩に相談しようとしたものの、なぜか一歩の勇気が出せなくて、結局一人で考えこんでしまうことが多かった気がします。

 

そこで、私たち編集部では「もっと気軽に楽しく進路について考えるやり方を作れないか」と、この度新たにイベントを企画・実施するに至りました。それが「生き方百科読書会」です!今回はこの第1回目の読書会の模様をお届けします。これを読んだらきっと「私も参加してみたい!」と思う人が増えるはず…!

【生き方百科読書会とは】

生き方百科読書会は、編集部メンバー考案の『タグ図書館』を使ったちょっとワクワクするキャリア学習プログラムです♪おみくじ感覚で読む記事が決まるので意外性があって楽しく、自分の自身のはっきりしなかった思いにも気づけるのが特徴です。

 

やり方は簡単、以下5つの手順で進めます。

 

①自己紹介する

進路について考えたいメンバーで集まってスタートします。(3人程度)

②タグを選ぶ

タグ図書館からそれぞれ自分の気になるタグを押し、出てきた記事の中から1つ読む記事を選んでみんなにシェアします。

③記事を読む

メンバーが選んだ記事を全員で読み、感想を共有します。

④語りあう

自分の進路についての思いや悩みなどについて自由に語り合います。

⑤振り返る

みんなで会全体を振り返ります。

 

 

生き方百科編集部ではこの読書会プログラムを2023年8月31日にオンラインで初めて実施。実験的な内容かつ小規模な募集人数にも関わらず、三人のメンバーが勇気を出して参加してくれました。(三人とも本当にありがとう!)

 

結果、それぞれが真剣に自分と進路に向き合うとっても素晴らしい会になったので、三人に許可を得て記事としてそのやり取りをお届けさせてもらうことにしました♪みなさんもぜひ読み進めながら一緒にタグを選んだり、記事を読んだりしてみてくださいね。

 

それでは当日の模様をどうぞ!

 

【高・大・社、三人での読書会】

①自己紹介する:お互いに知り合う

記念すべき第1回目の読書会に参加してくれてありがとう!ファシリテーターを務める生き方百科編集部員のきんちゃんです♪まずはみんな自己紹介をお願いできるかな?

高3のコタローです!総合型選抜試験を間近に控えた受験生です。

大学3年のユータです。心理学部に所属していて、これから大学院に進学するか就職するかで迷っています。

社会人1年生のアユミです。大学では食について学んでいましたが、今はまだどの道に進むか迷っていて、就職活動中です。

みんな年齢はバラバラだけど、それぞれ進路の分かれ道に立ってるんだね。今日はよろしくね。

 

②タグを選ぶ:自分の思いを見える化する

まず『タグ図書館』から、今の自分が気になったタグを選んで、出てきた記事の中からみんなとシェアして読む記事を決めてもらいます。

 

……さて、3人はどれを選びましたか?選んだ理由も一緒に教えてくださいね。

 

 

 

 

みんな今の自分の状況や気持ちに近いタグが気になったんだね。じゃあタグと記事のシェアできたところで、早速みんなで記事を読んでみようか。
(記事をご覧のみなさんも読んでみてくださいね。)

 

③記事を読む:生き方からヒントをもらう

記事を読む三人

3つの記事を読んでみて、どうだった?

 

当たり前ですけど、三人の人生、全く違いますね(笑)。でも、共通点もある気がします。みんな一本道のキャリアではなく、今に至るまで様々な自分なりのアクション・挑戦をしてきてますよね。それが自分や周囲の世界への新たな見方につながってるような…。

 

本当ですね。そうやって考えたアクションの結果、たとえ「失敗した!」ってその時感じていても、後々「自分のためになった」ってとらえ方が変わったりもしていました。人生は色々あって、単純じゃないんだなぁ。

 

でも、いいなぁ。私が選んだ記事の最後に「次は何しよう、どうやって生きていこうかなと、わくわくした気持ちでいます」ってあったんです。私も未来の選択肢に「わくわくする」って感じたいな。

 

僕もいいなぁって思う部分が自分の選んだ記事にありました。いろんな仕事の経験が自分のできることを増やしてくれるって。そう考えるとちょっとわくわくできる気がします。

 

僕はお三方とも「自分の軸になる大切にしたいこと」を持っていて、それが仕事に直結していることをうらやましく感じました。そんな自分の軸はいきなり「確定」はしないから、僕の今の思いを少しずつ「深化」させていけばいいのかな。

 

みんなちょっとずつヒントが得られたみたいだね。

 

④語りあう:みんなで自分を見つめ、問いを一歩深める

ここからはさっきの記事から得られたヒントをもとに、今の自分の悩みをシェアしてみようか。三人はそれぞれ進路の分かれ道にいるよね。どんなことが気がかりなのかな。

 

僕は自分のやりたいこと、できること、世界から求められていること、この3つの狭間でずっと葛藤してます。臨床心理士のような心理の専門家になろうと考えていたので、入学時は大学院へも進学するつもりだったんです。でも、4年間が終わったらまず就職しようかと考えが変わってきていて…。

 

どうして変わったの?

 

大学での経験が大きいんです。自分は普段、車椅子で生活しているんですが、そんな自分だからこそ、生きづらさを抱える人達の葛藤、喜びに共感できるんじゃないかと思うようになって。大学で学んだことと自分の経験を活かせる形を社会の中で見つけたいと思うようになったんです。でも、就職するとなると卒業まではあと1年半しかなくて、時間が短いんです。

 

思いがあるからこそ、悩んでるんだね。コタローさんは?

 

僕は受験について悩んでます。スクールソーシャルワーカーには興味があるけど、「絶対なりたい!なるんだ!」という強い気持ちが持てていないんです。だから本気になりきれなくて、危機感が足りないというか、どこかで「受験もなんとかなる」と思ってる自分がいるんです。

 

「興味がある」よりも強い気持ちが欲しいんだね。ちなみになんでスクールソーシャルワーカーに興味を持ったの?

 

ボランティアで子ども達と関わることが多いので、子どもと関わる仕事から考えはじめて知ったんです。先生でもカウンセラーでもない関わり方はないかと調べるうちに出会いました。僕自身、年上の人からのアドバイスで「別の視点で見た自分」を知り、自己理解がたくさん進んできたので、そんな関わりが大事だと思って……なのかな。

 

もう「興味がある」より強い気持ちな気がする!アユミさんは?

 

私はさっき伝えた通り、就職活動です。大学で学んだ栄養や食品に関わる仕事か。それとも高校のころ気になっていた地域に関わる仕事か。でも、それを決めるために「自分自身と向き合う」のをこわがってるのかもしれないなって思いました。

 

どういうこと?

 

以前の私は定期的にノートに自分の気持ちを書き出して、自分の心の声を聞こうとしていたんです。でも、最近はそれを全然してないってことに、話をしていて気がつきました。挑戦したい気持ちから逃げてばかりで、自信をどんどん失って、そんな自分を見つめたくないからノートに気持ちを書かなくなったのかも。

 

でも、逃げずに自分の心の声に耳を傾けたら「自分はこうしたい」という気持ちが見えてくるのかもしれないって斉藤さんの記事を見て思いました。

 

すごい。アユミさんは今、ぜったい自分と向き合ってるよ。ユータさんも、コタローさんも。

 

⑤振り返る:少しだけ自分の問いが進む

視野が広がる

短い時間だったけど、みんな参加してみてどうだった?

 

 

参加して良かったです。どうしても自分一人で考えていると視野が狭まってしまうので。こうやって集まって色んな方の話を聞くと、考えを広げるいい機会になるんだなと感じました。

 

僕もいい体験ができたと思っています。こんな風に立場の違う方と進路や生き方について、一緒に考えたり意見交換したりできるっていいですね。

 

私もです。「何かちょっとでも、一歩を踏み出す勇気がほしいな」と思って参加してみたんですけど、お二人と話して「いつまでもこわがっていたらダメだな。自分がどうしたいか、逃げずに自分と向き合おう」という気持ちになれました。

 

みんなの自分の生き方と向き合っていて、とっても素敵だったよ。私も真剣に人生と向き合う三人にいっぱい刺激を受けて、私も自分の生き方を見つめなきゃって思った!三人とも今日はありがとう。

ありがとうございました〜!

【企画した編集部からのメッセージ】

読書会、いかがでしたでしょうか。三人との読書会を通して編集部メンバーが改めて気づいたのは、やっぱり一人だけで自分と向き合い続けるのは大変だということでした。

 

進学や就職などの生き方の道筋を決めるような大きな経験も、最初は全くないところからスタートします。自分のやりたいことも同じで、手探りからのスタートですよね。だから、『自分のやりたいことがわからない』のはむしろ当たり前のことで、『自分で判断するのはこわい』と感じるのも当然のことなのかもしれません。

 

そんなとき大事なのはきっと『人とのつながりをつくる』こと。生き方百科編集部では、生き方のヒントになる記事づくり、大人へのインタビュー機会の提供、読書会の企画など、みなさんが人とつながる機会を作り続けることで、みなさんをサポートしていきます。ぜひ、助けが必要なときには生き方百科編集部に連絡してくださいね。読書会への参加、お問い合わせ待ってます♪

(編集:北原泰幸)

 

 

 

 

 

 

 

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