日本は国土の67%を森林が占める国です。人類と森林の共生においては、人が山を手入れすることによって保たれている場合が多く、原生林は国土の4%以下と言われています。では、山の手入れは誰がしているのでしょうか。ボランティアの人たちが心意気だけでやっているわけではないのです。
今回は、服部興業株式会社の山林部に所属している河田さんと部長の川原さんからお話をおうかがいします。
服部興業山林部に所属。河田さんの上司。
NPO法人だっぴの代表の人。今回は、企業の人から話を聞く役として登場。
目次
山を健全な状態に保つ林業
興す「興業」
木は消費者のもとへ、山は次世代へ
僕は山で木を切って丸太を市場まで出すというところを担当しています。林業は機械化されていて、重機作業が多いんですけど、斜面に重機が入れないので、チェンソーを使って木を切っています。プロセッサという重機で伐った木を丸太にして(造材)、それをグラップルという重機で運搬車に積んで、トラックが来れるとこまで運び出すという流れです。
自然は完璧に管理できるわけではない
ある時は、崩れた土砂と立っていた木が川をせき止めてダムみたいに水が溜まっていたので、それを放置していたら鉄砲水になって危ないということで、我々でできる撤去を3日ほどかけて行いました。その後は崩れた斜面の土が落ち着いてから、木を植えます。
河田さんのお仕事
河田さんが今の仕事に就くまで
大学を卒業して服部興業に入社しました。就職説明会でぶらぶらと歩いていると、服部興業が山林部を持っているという紹介を聞きまして。僕はオフィスワークするより外で働きたいという気持ちがあったし、大学での研究を生かせるところがいいと思って。
山林部は本社から離れた真庭市にあります。28歳のときにツリークライミングというロープで木に登る技術を知って、技術習得を始めました。最初は趣味だったんですけど、30歳の時にそれが仕事になりました。
綺麗な山を目指して、切る
それと、林業は危険な事故が起こりやすい職種なので、事故で怪我をしたり死亡することが絶対にないように気をつけてます。
ツリークライミングへの挑戦
技術的にも、木に登って木を切ることは仕事でも使えることを知って、やってみたいと思い、川原部長に相談しました。
お二人にとって仕事とは
もちろん辛いこともありますが、楽しい部分が多いかなと。
編集:森分志学
本記事は、岡山の高校生と企業の大人がつながるオンラインイベント「SDGsオンラインチャンネル You Make Okayama」での対談記録をもとに執筆しております。
服部興業山林部に所属。浅口市鴨方町に生まれ、虫取りや魚など生き物を捕ることが好きな少年時代を過ごし、高校生の時にはダンゴムシの学習能力の研究してみたり。