工事現場を覆うブルーシート。お花見やピクニックで使うレジャーシート。サッカーやラグビーのフィールドに敷かれた人工芝。その一つ一つの裏側には、素材選びから加工方法、品質管理に至るまで、積み重ねられてきた技術とこだわりがありました。
岡山県倉敷市に本社を構える萩原工業株式会社は、トップシェアを誇るブルーシートをはじめ、数多くの製品を生み出しています。今回は、そんな萩原工業で働く社員の方々に、大学生のゆうかさんがじっくりと話を聞きました。


合成樹脂事業部門生活資材営業部業務課。幼い頃は生粋のサッカー少年で、大人になった今でも萩原工業のサッカーチームに所属してプレイを続けている。

経営学部経営学科の2回生。自分の得意なことを就職先で活かしたいと考え、文系の業界を中心に企業研究を少しずつ始めている。
目次
あの製品もこの製品も、萩原工業から生まれている!?
あなたの足元にも萩原工業の製品が…?

私たちがよく見るブルーシートは産業用にも使われている


一つ目は、合成樹脂製品つまりプラスチック製品を扱う事業です。もう一つがエンジニアリング製品、簡単に言うと産業機械をつくる分野ですね。



プラスチックの糸




また、加工業者さんにも販売しています。主に、切り分ける前のロール状のブルーシートを溶着(熱で溶かしてくっつける)してつないだり、金具を取り付けたりすることで、テントや横断幕などに加工されています。




さらに身近な例で言うと、ホコリを取るためのモップや養生テープも当社のプラスチックの糸からつくられているんですよ。


あとは、コンクリートの強度を上げるために混ぜ込む繊維も、当社の機械で製造しています。細かくカットしたプラスチックの繊維とコンクリートを混ぜてから固めることで、ひび割れ防止になります。
通常のコンクリートとは異なり、鉄筋を組む必要が無くなるので、工期が短縮できたりと、さまざまなメリットが生まれます。ちなみに、大阪・関西万博のパビリオンでも、このプラスチックの繊維が使用されました。
きめ細かなこだわりが高品質な製品をつくる鍵になる


お客様のニーズに合ったシートをオーダーメイドで仕上げることも可能ですので、製品そのものの使い勝手の良さや、使用中の安全面には絶対的な自信がありますね。


シートには、糸をつくる工程、糸を織る工程、それをラミネート、つまりコーティングする工程と、複数の工程があります。幅4メートルのシートをラミネートできる機械を所有しているのは、国内では当社だけです。

幅4メートルのシートをラミネートできる機械




何か不具合があった時には原因分析やその改善を行っているため、品質の良いものを長く使いたい自治体や民間企業から選ばれ続けています。
一度使ったブルーシートをもう一度新しく作り変える

回収されたブルーシートは、この後原料に戻る。


水平リサイクルとは、リサイクル手法のひとつです。例えば、ペットボトルを回収し、洗浄・粉砕して、もう一度プラスチックの状態に戻し、再びペットボトルとして使う。このような流れのリサイクルが「水平リサイクル」です。
家を建てる際に使用したブルーシートをすべて回収して原料に戻し、再度ブルーシートに加工したうえで、また使ってもらう「Re VALUE+」という取り組みを行っています。

Re VALUE+シート

例えばですが、スーパーなどの前にブルーシート回収ボックスが設置され、全国の使用済みブルーシートが岡山県でリサイクルされ、萩原工業のブルーシートとして再び全国へ届けられる。そんな取り組みができれば理想的ですね。


また、パラグアイなどの南米では、現地のニーズに合わせたコンクリートの補強繊維が普及しています。道路が舗装されていない場所が多いため、工期を短縮でき、なおかつコンクリートが長持ちする当社の技術が高く評価されています。

目標に向けてコツコツ準備している鶴海さん
サッカーに関わる仕事が出発点で萩原工業にたどり着いた


私が働く里庄工場には総務がないので、お弁当や備品関係の発注も行っていますよ。



粘着テープや野菜袋


当社がサッカーチームを持っている点にも魅力を感じ、入社を決めました。また、地元で働きたいという思いもあったので、萩原工業を選びましたね。


例えば、相手チームのコーチから「グラウンドに人工芝を敷きたいと考えている」という話をうかがうこともあります。健康のためにもなりますし、公私ともにサッカーを続けるメリットは大きいと思っています。


受注・発注やスケジュール管理だけでなく、見積書や請求書を扱ったり、物流業や製造の方々とも関わったりと、業務の幅が広い点が営業事務の良さです。ひとつひとつ真面目に取り組み、営業になった際にも活かせる知識を培うことがモチベーションになってます。

萩原工業のサッカーチーム
相手の立場になって発言できれば、解決策が生まれる。


お互いに意見があるなかで、その中間に立つのが自分の仕事です。その際には、何回かに分けて少しずつ納品する「分納(ぶんのう)」という方法を取りました。相手の気持ちを汲み取りながら解決策を考える力が身についたと感じています。


当社で活躍している先輩は、話しかけやすい雰囲気を持っていて、周囲から頼られているように感じます。


熱量を持って取り組みたいものを1つ決めてみる


今、大きな熱量をもって過ごしていれば、就職後も同じ熱量を持ち続けることができると思います。特に、入社1年目の若手社員に持っていてほしいのは「積極性」と「活力」です。学生生活そのものにしっかり熱量を注ぎ、今しかできないことをやり遂げてください。

学部や学科にとらわれず、まずは自分の軸を決めて、そこから派生した仕事に的を絞って就活に臨んでほしいですね。

(編集:森分志学/執筆:杉原未来)


事業支援部門総務部総務・人事課人事チーム。製造から、営業、人事までを幅広く経験。入社一年目の若手社員に求めているものはやる気と積極性。