市役所職員を目指す学生が直撃!倉敷市職員・堀内さんのキャリア&アドバイス

  • #公務員
  • #やりがいを自分で見つける
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「まちを支える市役所で働きたいけど、実際の市役所にはどんな仕事があるのか、面接や仕事で大事なことは何かわからない」

 

それが市役所志望の学生さんの多くが抱えている不安だと思います。そこで今回は同じ思いを持った専門学校公務員コースに通う学生・ともが、倉敷市の職員としてキャリア19年を数える堀内裕介(ほりうちゆうすけ)さんにインタビューしてくれました。

 

志望動機を問う定番の質問に、堀内さんはどう答えたのか。公務員志望でなくとも、必見です。

 

【現在の堀内さん】

★堀内裕介さん

今回のゲスト。広島生まれの香川育ち。倉敷市役所に入庁以来、様々な部署で仕事をしてきた歴戦の職員さんだ!

 

Q1.倉敷市役所でどんな仕事をしてきましたか?

 

ーー堀内さんはこれまで倉敷市役所のどんな部署で仕事をしてきたのですか?

僕は倉敷市役所に入庁して現在19年目になります。最初に配属されたのが資産税課。土地や建物を評価して税金を賦課する部署に7年いました。その次に市営住宅の家賃を算定と徴収をする仕事を6年。その後、いろんな企業の方を支援する商工課で5年務めました。

ーーいろんな部署を経験されたんですね。

この後はもっと増えていきます。というのも、公務員の世界も今は人材不足。2役も3役も兼務しなくてはならない場合もあるんです。総務省自治大学校という自治体職員向けの大学で4ヶ月勉強する機会をもらった後、もとの商工課にいながら日本遺産推進室とコロナで困っている事業者さんを支援する事業継続推進室を掛け持ちすることになりました。

ーー現在の部署も商工課ですか?

今は企画経営室とデジタルガバメント推進室を兼任しています。どちらもちょっとイメージしづらいですよね。

まず、企画経営室は倉敷市を俯瞰的に見て市全体の方針を検討する部署です。ここでは主に持続可能な倉敷市にしていくためにどういう方向に進むべきかを考える仕事をしています。

もう一つのデジタルガバメント推進室はデジタル田園都市国家構想という国のビジョンに基づき、市の施策を検討する部署です。ここでは人々の生活にデジタル技術を取り入れることで、豊かで誰一人取り残さない倉敷市にするために何ができるかを考える仕事をしています。

ーーデジタル田園都市国家構想に基づいた施策として、具体的に堀内さんはどんなお仕事をされたのですか?

地方創生という考えの中で「倉敷市は活力がある地域だね」「暮らしやすいね」と言われるようにすることを大前提に、議論して施策を考えている最中です。

例えば路線バスのような公共交通機関がない地域や、赤字路線になってしまっている地域にスマホで効率的な移動ができるようにAIを活用したオンデマンド配車サービスを導入できないか検討しています。

また、急な交通事故に遭って意識がなくなってしまった場合に個人が特定できず、服薬中の薬の情報や手術歴、かかりつけ医がわからず安定した医療サービスが提供できなくなってしまう問題を、マイナンバーカードを連動させた顔認証技術で個人を判断し、クラウドで医療に関わる情報をどの病院でも取得できるようにできないかなど、デジタル技術の活用をチームで考えています。

 

Q2.市役所の仕事の中でやりがいがあったのは?

 

ーーこれまでの19年、いろいろな課で経験された仕事の中で、一番やりがいを感じたお仕事はなんでしたか?

 

そうですね、やりがいはどの職場にもありました。それは、やりがいというのは限られた環境の中で自分で見つけに行くものだと僕は思っているからです。

 

配属された課のその環境での仕事を自分自身「やって良かった」と思い、相手企業の方にも「堀内さんと仕事をして良かった」と思ってもらいたい。だから行く先々で目標設定を自分なりにしていました。結果、すべてやりがいのある職場でした。

 

ーーなるほど。

 

その中で1つだけ挙げるとしたら・・・商工課の仕事でしょうか。

 

公務員の仕事の9割は「法律や条例の枠内で可能なことをできる限りやりなさい」という性質の仕事がほとんどです。でも、商工課の仕事には法律や条例の枠がないんです。まちの目指すべき目標をつくり、課題を自分で見つけるんです。現状と目指す地域像のギャップが課題で、それを解決する策も自分で考えて実行できる。そういう意味で商工課はおもしろく、やりがいのある職場でした。

 

ーーそうした課題解決のために大事にしていることはありますか?

 

相手の声を聴くことですね。

 

例えば児島エリアでは「繊維産業が盛んですよ」「瀬戸内海に面していますよ」などの地域特性があります。「でも産業は右肩下がりですよね」と数字だけを見て事業計画を立てるのが正解かというと、そうではないんです。

 

そこで実際に事業をしている企業の方、生活している市民の方からリアルな声を聴くようにしています。仕事でも休みでも関係なく、商工課時代はよく児島に行っていました。仲良くなってくると「実はね・・・」と腹を割った話をしてくれるようになって、企業の人はこんなところで困っているんだなというのが見えてくるんですよ。

 

 

【堀内さんの就活と仕事のアドバイス】

面接で大切なのは熱意を伝えること

 

ーー私は幼少期を倉敷で過ごして、現在は瀬戸内市で暮らしています。どちらにも長い間お世話になっている分、恩返しとして倉敷市役所もしくは瀬戸内市役所を受験したいと思っています。そんな自分にアドバイスをもらってもいいですか?

 

もちろんです。でも、実は僕は岡山県や倉敷市にはなんのゆかりもなかったんです。生まれは広島で、高校までのほとんどを香川県丸亀市で過ごしました。大学はそのまま地元の香川大学で。

 

ーー自分の現在住んでいる地元とは違う役場を受けるにあたって、堀内さんが気をつけていたことはありますか?

 

公務員に限らず、就活全般にいえると思うのですが、何をしゃべるかよりも、その言葉に熱意や想いを込めることが大事だと思っています。

 

人間は言っている言葉に熱意や想いがあるか、敏感に分かってしまうものなんですよ。例えば面接に向けて、応答を前日に丸暗記したとしますよね。すると面接官には「あ、この子は暗記してきたことを喋っているな」と伝わってしまうんです。すると、たいていは話を聞いてもらえません。

 

だから、僕は伝えるべき重要なことは、箇条書きやキーワードで頭の片隅にいれておくだけで、あとはその時の雰囲気と状況を見て、生きた言葉で受け答えするように心がけていました。その時、必ず熱意や元気だけは持つようにして。

 

ーー大事なのは熱意を込めること・・・。

 

僕もやっぱり倉敷市役所の面接で聞かれましたよ。「なんで香川県じゃないんですか?地元の丸亀市じゃないんですか?」って。

 

ーーそのとき、どう答えたんですか?

 

「本当に倉敷が好きだからです!」と、ものすごく大きな声で言いました。一言、ただ大声で。内容よりも、熱意を伝えたいと思っていましたから。

 

ーーなるほど・・・参考になります。

 

どんな仕事にも応用できるロジック

 

ーー市役所で将来仕事をするうえで、覚えておいたほうがいいことがあったら教えてください。

 

先ほど話した「自分のまちの目指すべき将来像と現在のまちの現状、その差分が地域の抱える課題で、これをどうやって解消するか考える」というロジックは覚えておいていいと思います。この簡単な考え方はどんなことにも応用できますから。

 

何をやるかが決まれば「どうやりますか」という手段が決まります。でも、多くの人はこの手段、つまり「How」の部分だけに捕らわれてしまい、「なぜ自分がこの仕事をやっているのか。なぜこの仕事が必要なのか。」という大事なことを見失ってしまいがちなんです。そうなると仕事のやりがいも低くなって、自分のモチベーションを維持できなくなってしまいます。

 

思考のトレーニングとして、まずは「なぜ、何を、どのように」を意識してみてください。自分でギャップを見つけ、目標を設定していくことを忘れないで実践してみてください。いろんなことが違った見え方になってくるはずです。

 

ーーためになるアドバイス、本当にありがとうございました。まずは公務員試験を、そして市役所入庁後も頑張ろうと思います!

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