この記事では、NPO法人備前プレーパークの会で森の幼稚園の活動に関わっている岡野理津子(おかのりつこ)さんについて紹介します!
目次
大人のまなざしを大切にする森のようちえん
──森のようちえんの特徴を教えてください!

──活動の中でこだわっていることは何ですか?

こだわりはたくさんあるのですがピックアップするとしたら3つあります。
一番は、大人のまなざしです。私たちは「何を大切にしたいのか」という本質をしっかりと問い、話し合い、そこが具体的な日常の活動や関わりとつながっていくことが大切だと考えています。スタッフ自身が自分と向き合い、仲間と話し合う時間をとても大切にしています。
二つ目は、やっぱり自然の中で五感を使って心と体で感じるというところを大事にしています。本物に触ること、野菜づくりや竹での工作などを通してその過程に携わること、四季を心と体で感じること。自然としっかりとつながる原体験はこれからの人生の豊かさにつながると思っています。
最後は、興味を原点に遊びこむということです。存分にやりたい遊びに没頭し、遊びこむ経験の積み重ねが、主体性・意欲・コミュニケーション力・思考力・自己肯定力など、その子自身を支える土台をつくっていくと思います。
自分と人と自然が調和する
──岡野さんが森のようちえんに関わることになったきっかけは?

自分の子どもが幼稚園に入る時期になったときに、どこの園に入れたらいいのかすごく迷ったんです。そこから色んな保育園・幼稚園など幼児教育の現場を見て周ったことをきっかけに、森の幼稚園という世界に出会いました。
大切にしている眼差しや環境もすごく素敵だなって思ったんです。当時、岡山にはまだ森のようちえんがなかったので、出会った仲間と共に「やってみよう!」いう感じで始めました。
──今後したい活動や理想はありますか?

まだまだ森のようちえんは周知されていないし、選びにくいのかなと思います。これから、幼児期の選択肢のひとつとして選びやすいようになればと思っています。
そして、まだまだ始まったばかりの活動なのですが、今の子どもたちが大人になる時には「自分」「人」「自然」と調和して生きる人がもっともっと増えることを心から願っています。

最近、全国的にも増えてきた森のようちえんですが、これ!という決まった形があるものではなく、それぞれの特性があり、形も様々です。
私たちが運営している森のようちえんは、自然としっかりつながることができるフィールドと、子どもたちに携わる大人の眼差しをとても大切にしています。それぞれの子どもの興味を原点に、そこに寄り添って、この子の芽が伸びたい方向にたくましく伸びていくためにはどうすればいいかということを問いながらかかわっています。